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『木舟と私』

今から2年程前に三輪神社の近くで朽ちかけていた老舟と出会い私はその老舟とのことを『創作物語』としてブログに載せたことがありました・・・・・

あれから2年程過ぎた今年の晩秋に三輪神社の近くに写真を撮りに出かけてあの老舟がどうなっているのか気になり見た場所に行ってみました

あの老舟の姿は無く同じ場所にまだ新しい木舟がありました
今日はその木舟の話です・・・・・


1.
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三輪神社で写真を撮ってからあの老舟が気になってあった所に向かいました・・・・・




2.
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神社の赤い鳥居が見られる所にあの老舟があったはずでした・・・・・




3.
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晩秋の河川敷には枯れかかった植物たちが多く見られ寂しい風景になっていました




4.
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老舟のあった所にまだ新しく傷みの少ない木舟がありました・・・・・

『もしかして自然風さん?』木舟が私に話しかけてきました
『私がここに来た時におじいさん舟がいました・・・でも傷みがひどくて大雨の日に私のすぐ横で崩れて形が無くなりました・・・・・』
(そうだったのか・・・・・)私はあの老舟が土に返ってしまった事を知り寂しく思いました
『私もあんなふうに腐って粉々になるの?』
『まだ消えたくない・・・・自然風さん助けて・・・・・』そう私に言いました




5.
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今は舟大工も少なくこのような木舟も金属部品を使って造られているものが多くなりました
昔の木舟より傷みかけると早くダメになると言われています・・・・・




6.
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今では川漁師だけで生活する人もいなくなり他の仕事をしながら時々川で漁をするだけになっています・・・・・




7.
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まだ自然が多くて川にも鮎などの魚は多いのに生活環境がどんどん変わっているようです




8.
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2年前には川に降りる道もありましたが今は荒れていて道まで消えかかっていました・・・・・><




9.
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『私はまだ働けるし人の役にも立てると思うの・・・・・』
『だから助けてください・・・・・』と泣きながら私に言いました




10.
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船の名前には『ナニナニ丸』と言うように男の名前をつけるのが普通ですが実際には木舟などは命ある樹木で出来ているので男ばかりじゃなく女の舟もあるようです
この木舟は女性でした・・・・・

『行かないでもっと話をしていたい・・・・・』
『このままじゃ朽ちてしまうよ~嫌だ・・・・!』そう言い続けていました
私はこの木舟を助けたいと思いながらこの舟の持ち主を探そうと思いました・・・・・




11.
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近くを探し民家を何件も訪ねました・・・・・




12.
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持ち主が分かり私は一旦その場を離れました・・・・・
それから私の友人や知人と連絡を取りながら時が過ぎていきました~♪




13.
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あれから長い時が経ちました・・・・・
私はある公園でベンチに座り風景を眺めていました

硬いベンチなのにソファーのように私を優しく包んでくれるような錯覚を覚えました

『自然風さんアリガトウ・・・・・』と耳元で囁く声がして私を強く抱きしめるような感触が続きました




14.
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あの木舟は私の仲間達が譲り受けて製材し加工してこの二つのベンチになりました・・・・・
公園にベンチを置いても良いのかと連絡し了解が得られのです~

これから何年も木舟が生まれ変わったベンチはこの公園でたくさんの人達に安らぎを与えてくれるのでしょうね・・・・・・・(*´∀`*)




今日の話は私の創作なので実際には有り得ないことです・・・・・
でも今後このベンチが聞いたり見たりした多くのドラマが私のブログに出てくるような事があるかも知れません~(*´∀`*)


『老舟の見える風景・・・・・』





(OLYMPUS E-620)
(ZUIKO DIGITAL 14-42 1:3.5-5.6)
Commented by マーガレット at 2014-12-13 21:13 x
木材が活用されて良かったですね。
有機なものは皆生きていて、何かメッセージを
発しているように見えますね。
新しいものより古いものを大切に伝えていきたいですね。
Commented by マングース at 2014-12-13 21:21 x
こんばんは。
川での生活がなくなってしまうとこんな木舟たちの
活躍する場もなくなってしまうのでしょうね。。。
木材は姿形を変えて活用できる優れものですから
今日のshizenkazeさんの物語のような活用がなされて木材が
第2の人生(木生?)をおくることができればいいでしょうね!
Commented by puriza0322 at 2014-12-13 21:32
自然風さんの周りには、いっぱいいい友達がいるんですね

羨ましいですね

木の船が今は、こんな可愛いベンチに変わっているなんて

素敵なことですね

気づかないで捨てられていたら人の目にも残らなかったでしょうね

きっとこれで良かったんですね

第2の人生をベンチで

それもいろんな人を乗せてくれるベンチ

色んな事を考えながら思いながら

そっと自然のままで溶け込んでいますね

耳を済ませると聞こえてきそうです

ありがとうって^^

静かな山間に散策してつかれたら座って

みんなで話をしてじっと静かに聴いてる

そんな姿を想像してしまいそうですね。

Commented by odamaki719 at 2014-12-13 22:57
こんばんは🌷
 時々しか使用されない朽ちかけた木船から
これだけの物語を作られたのですね。
素晴らしいです。
shizenkazeさんはロマンチックなのですね。
Commented by asitano_kaze at 2014-12-13 23:04
老舟、なかったですか。代わりに若舟。新旧交代ですね。
このちいさな和舟はいかにも軽やかで趣がありますね。
5、枯れ草におおわれていますね。
舟底がプラスティックなら水漏れもないでしょうが、木が朽ちるというのも自然なさまでいいですねぇ。
女性の舟があるのですね。
公園のベンチにうまれかった舟たちは幸せそうですね。
ひとの身体を包み、ほっとさせてくれるでしょうね。
お話、しみいりました。
Commented by yukity at 2014-12-14 06:35 x
人を乗せるために生まれてきた木なのでしょうか
新たな役目を授かって頑張ってるんですね
こんなお話を聞くと、木たちが愛おしく感じます

このベンチが見聞したこと またご紹介していただけるのを
楽しみにしています (*˘︶˘*)
Commented by timata-sn at 2014-12-14 07:04
shizenkazeさん お早う御座います。
今朝は良いお天気の様です、冷えて居ますよ。

古いものはいずれは自然に帰るのが常ですが、
生活環境が変わって使わなくなってしまって、
眠る木舟は置いておくと朽ちてなくなりますが、
この様にして第二の製品に姿を変えて役立つとは
素晴らしい事ですね!!
Commented by soyokaze-1020 at 2014-12-14 08:34
おはようございます♪
仄々とした創作ドラマ・・・、shizenkazeさんは素晴らしい小説家ですねぇ。
時々チラつかせるギャグといい、綴られる若かりし頃の思い出話といい、
老舟物語といい、豊富な言葉が泉のようにあふれて感心したり羨ましかったり・・・
言葉の引き出しが貧困な私は、憧れてしまいます。
今日の物語も写真つきで惹き込まれてしまいました。

Commented by tukinobo at 2014-12-14 09:22
三輪神社、どの辺りだろうかと、
地図で見ました。
関に近いのかな。

いつも通り過ぎてるだけの場所にも
これからは、すこし愛着がわきそう。
木舟があるのね(^-^)
Commented by tanuki_oyaji at 2014-12-14 17:07
shizenkazeさん、こんばんは〜♪
素敵なお話ですね。
素晴らしいです。
Commented by hibikorekouji2 at 2014-12-14 17:30
木舟が生まれ変わったベンチ、とっても素敵です♪
この木は、ベンチで語らう多くの人々の人生を見守っていくのでしょうね。
憩いの場があるって素敵なことですね^^
Commented by shizenkaze at 2014-12-14 21:31
マーガレットさん  この話は私の創作ですが実際に捨てられている木舟等を見ると何か別のものに作り変えて使うことができないかと思います
木々は長い年月をかけて育ちますのでそれに見合うだけのものを作って使うことが人の定めだと思います~
Commented by shizenkaze at 2014-12-14 21:35
マングースさん  実際に捨てられて朽ちてしまう木舟の数は多いようです
私は昔から100年生きていた木を使うなら100年は使い続けてあげるのがマナーだと思っているのでこんな木舟を見ると悲しくなります
私の拙い物語で少しはこんな事がなくなったらいいな・・・・・って思うのですが難しいでしょうね~(´;ω;`)
Commented by shizenkaze at 2014-12-14 21:37
puriza0322さん  この話は私が創作したものなので川の近くにまだこの木舟は横たわっています・・・・・
こんな話を読んでこの舟に関わりのある人が何か考えてもらえたら嬉しいですが難しい事なんですね・・・・・゚(゚´Д`゚)゚
Commented by shizenkaze at 2014-12-14 21:42
odamaki719さん  ロマンティックなのかどうかは別としてものを書くことは好きでした
中学時代から詩を書き高校時代では作詞作曲で歌を作っていましたがこれは大学時代も続いていました
童話やエッセイとSF小説なども書いて応募していましたがダメでしたよ~><
プログを続けて来られたのも書くのが好きだったからのようです・・・・・
でも見てくださる人が居てこそなんですよ~♪
気に入って頂いて有難うございました~
Commented by shizenkaze at 2014-12-14 21:50
asitano_kazeさん  あの老舟は跡形もなく消えていました
今回見た和舟は昔のような釘を使わず作られたものではないので金具が取れれば底板も外れます
寿命は大分短くなっているでしょうね・・・・・
子供の頃には知り合いの居た信州で天竜下りの和舟をよく見ていましたし学生時代も長良川の鵜飼舟を間近で見ていましたので和舟には愛着がありました
そんな舟が傷んで朽ちて行くのを見ると悲しくなります
こんな拙い創作話で少しでも物の大切さを知って貰いたくて書いてみました・・・・・
読んで頂いて有難うございました~♪
Commented by shizenkaze at 2014-12-14 21:54
yukityさん  この話は私の創作なのであの和舟はまだ同じ所に横たわっています
小さな頃から『木』が好きで母親が料理に使ったあとのカマボコの板も私は捨てられなくて積み木のようにしたり色々遊びの相手になっていました
木は捨てたり燃やせばそれで終わりです・・・・・
大切に使えば樹齢100年の木は100年使う事にも耐えられると思っています~
命あった木々達を大切に使ってあげたいです~
Commented by shizenkaze at 2014-12-14 21:58
timata-snさん  今日は雪が降りました
とても寒い一日でした・・・・・

この話は私の創作なのであの木舟はベンチにはなっていません・・・・・
私にそれだけの力があれば本当に持ち主に会って譲り受けてベンチにしたいくらいですが今の私ではとても無理なので悲しいですよ

こうした創作話でも見て頂いた人が力ある人で実際にして頂けたら素敵だろうなと願っていますが難しいでしょうね・・・・・
Commented by shizenkaze at 2014-12-14 22:05
soyokaze-1020さん  温かいコメントを感謝致します~♪
昔は長い文章も平気で書けましたが今はダメですね~><
文章を書くのは好きでした
学生時代はガリ版で刷った詩集を大阪の地下街で売って生活費を作ったりしていました
フォークバンドでは歌を作り釣り雑誌には連載も書きましたが素人なので恥ずかしいものばかりです・・・・・
これからもこんな創作話と共にまたダジャレもたくさん書きたいです~
soyokazeさんの所ではまた俳句や短歌を書かせて頂こうと思っています~
気に入って頂いて有難うごさいました~(*´∀`*)
Commented by shizenkaze at 2014-12-14 22:09
tukinoboさん  岐阜市方面からですと三輪は郡上方面に行く脇道になります
スキーシーズンなどではこの道が近道になりますね・・・・・
関市に近い所です
先日載せた遺跡や円空のお寺にも近いのでまたお時間あれば出かけてください~

三輪神社前の細い坂道を歩くとすぐに木舟が見えます
この木舟は実在していますので行った時には声など掛けてやってください~(*´∀`*)
Commented by shizenkaze at 2014-12-14 22:11
tanuki_oyajiさん  年に一度くらいこんな創作話を載せていますがこれから写すものが少なくなると創作話が多くなりそうです~
気に入って頂いて有難うございました・・・・・♪
Commented by shizenkaze at 2014-12-14 22:16
hibikorekouji2さん  この木舟がベンチになった話は私の創作なので実際には木舟はあの場所にまだ横たわっています・・・・・
実際に朽ちる前に製材してベンチに生まれ変われたら木舟もこれから先に長く人と関わりが持てるのでしょうね・・・・・
『木』は私たちと同じ『命』ある生き物です
何かを作っては捨てたり壊したりを繰り返して欲しくないですね・・・・・
長く生きてきた木ならそれだけの年月を新しい姿でも過ごしい欲しいです~♪
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by shizenkaze | 2014-12-13 21:00 | 私の創作写真物語 | Comments(22)

身近な自然や岐阜近郊の花や野鳥や滝や渓流の風景等と色々な行事や施設等を私の見たままに紹介しています~


by 自然風